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田蓑神社 | 大阪と東京を結ぶ歴史の架け橋

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大阪と東京の佃を繋ぐ深い絆

大阪市西淀川区佃に鎮座する田蓑神社と、東京都中央区佃の佃住吉神社は、江戸時代初期から続く特別な関係で結ばれています。天正18年(1590年)8月、徳川家康公の関東下向に伴い、佃の漁夫33人と田蓑神社宮司平岡正太夫の弟である権太夫好次が、田蓑神社の分神霊を奉載して江戸へと向かいました。彼らは寛永年間に幕府より鉄砲洲向かいの干潟を拝領し、自らの手で埋め立てて築島を行い、故郷を偲んで佃島と名付けました。正保3年(1646年)6月29日、住吉三神、神功皇后、徳川家康の御神霊を奉遷祭祀して佃住吉神社が創建され、江戸湊の入口に位置する佃島は海運業や各問屋組合から海上安全・渡航安全の守護神として篤い信仰を集めました。

この歴史的な縁は現代においても大切に受け継がれています。両地域の佃小学校は1965年から姉妹校として相互に訪問しあう交歓会を開催しており、子供たちが両地域の歴史を学びながら友好を深める機会となっています。東京都中央区佃の住吉講から講元による石柱の奉納なども行われ、民間レベルでの交流も途絶えることなく続いています。境内に建立された「佃漁民ゆかりの地」碑は、平成18年(2006年)に未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選に大阪府で唯一認定され、この特別な歴史の価値が公式に認められました。両地域を結ぶこの絆は、単なる過去の記録ではなく、現在進行形の生きた交流として息づいています。

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天正年間に始まった徳川家との縁

天正14年(1586年)、徳川家康公が住吉大社参拝後に兵庫県川西市の多田神社へ参詣される際、田蓑嶋と呼ばれていた当地の漁民が神崎川の渡船を務めました。この功績により家康公は漁民たちへ全国での漁業権と税の免除という特権を授与し、「漁業も大事だが、人はまず田で働け」との命により、村名を田蓑から佃へと改めさせました。この際、田蓑の名を神社に残すため、住吉神社から田蓑神社へと社名が変更されています。この出来事以降、佃村の漁民は農業に貢納の義務がある一方で漁業に納税の義務がなく、周辺の村落と比較して豊かな生活を送るようになりました。この体制は明治維新まで変わることなく続きました。

寛永8年(1631年)には田蓑神社境内に東照宮が建立され、徳川家康公が祀られることとなりました。毎年5月17日には東照宮祭が執り行われ、佃漁民と徳川家康公との深い関わりを今に伝えています。大坂の役(1614年から1615年の大坂冬の陣と大坂夏の陣)では、佃漁民は徳川方に味方し、武器運搬や船・食料の調達支援を行うなど、徳川家への忠誠を示しました。境内の東照宮前には、元禄15年(1702年)の狛犬を模した昭和2年(1927年)建立の狛犬が安置されており、徳川家康公への敬意が時代を超えて受け継がれていることがわかります。

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古代から続く神社の由緒と変遷

田蓑神社の創建は貞観11年(869年)9月15日と伝えられ、1150年以上の歴史を有しています。祭神として住吉三神(底筒之男命・中筒之男命・表筒之男命)と神功皇后を祀り、その起源は神功皇后が三韓征伐の帰途にこの地へ立ち寄られた際、島の海士が白魚を献上したという故事に遡ります。数百年後、この地を開拓する際に海士が出現し、「神功皇后の御船の鬼板を数百年にわたり守り伝えてきた。この神宝を安置して住吉大明神をお奉りせよ」と告げました。この鬼板は現在も田蓑神社の神宝として奉られ、創建の由来を物語る重要な存在となっています。

社号は時代の変遷とともに変化してきました。創建当初は田蓑嶋姫神社と称され、江戸時代の寛保元年(1741年)に住吉神社へと改称されました。その後、前述の経緯により明治元年(1868年)に田蓑神社という現在の社名となっています。神社が鎮座する場所は、神崎川と左門殿川の分岐点南方に位置し、かつて難波八十島を構成していた島のひとつである田蓑島にあたります。平安時代には天皇の即位儀礼の一環として行われた八十島祭の祭場であったと推定され、住吉大神が海の神であり伊弉諾尊の禊祓の際に生まれた国生みの神との関連から、八十島祭における重要な拠点であったと考えられています。

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貴重な文化財と地域に開かれた環境

田蓑神社の境内には、歴史的価値の高い文化財が保存されています。本殿両脇に安置された狛犬は、元禄15年(1702年)に奉献されたもので、大阪府内で最も古い石造浪速狛犬として知られています。花崗岩製で像高約50cm、やや釣り上がった太い眉の下に棗型の目があり、阿吽ともに垂れ耳で吽形には短い角という特徴を持っています。尾は楕円形の根元に毛房が7本立つ形状で、江戸時代前期に突然完成形で大坂に出現した謎多き狛犬として研究者の注目を集めています。兵庫県丹波市青垣町の高座神社にある元禄元年(1688年)奉献の狛犬との類似性から、同一または同門の石工による作の可能性が指摘されており、狛犬研究における重要な資料となっています。

田蓑神社は阪神本線「千船」駅より徒歩約15分、JR西日本東西線「御幣島」駅より徒歩約30分という交通アクセスの良い立地にあります。境内には駐車場2台分のスペースが確保されており、車での参拝も可能です。参拝時間に制限はなく、いつでも訪れることができる開かれた環境を提供しています。祈祷を希望される方は事前予約制となっており、電話(06-6471-5416)での連絡により対応しています。年間を通じて執り行われる祭礼では、田蓑神社氏子青年団の先導による「こどもふとん太鼓」の巡行や、拝殿での巫女による御神楽の奉納など、伝統行事が大切に継承されています。平成7年(1995年)の阪神・淡路大震災で社殿が傾き社務所が全壊する甚大な被害を受けましたが、地域の人々の努力により復興を遂げ、現在も地域の心の拠り所として機能し続けています。

西淀川区 神社

ビジネス名
田蓑神社
住所
〒555-0001
大阪府大阪市西淀川区佃1丁目18−14
アクセス
阪神本線「千船」駅より徒歩約15分
JR西日本東西線「御幣島」駅より徒歩約30分
TEL
06-6471-5416
FAX
06-6471-5059
営業時間
いつでも参拝可能
定休日
URL
https://tamino-jinja.com